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たんぽぽのタネ第6回 – 琉球語の響きに想像力

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『沖縄タイムス』紙・教育紙面の「たんぽぽのタネ」に2022年10月~2023年3月までの間、当学園に関するコラムが毎月連載されます。沖縄タイムス殿のご厚意により、こちらに全6回の記事を転載します。

 シュタイナー教育では、1年生から外国語を二つ学びます。それは、語学が堪能になるためというよりも感覚が柔軟な時期に母国語とは異なる価値観を受容する感性を育む考えからです。外国語の歌を歌い、詩を唱え、お話を聞くことを通して、その言語の持つリズムや音の響きを全身で感じ、言語の表現から背景にある文化を受取ります。

 沖縄シュタイナー学園では、英語と琉球語を学んでいます。琉球語は郷土の言葉です。しかし、子どもたちにとっては耳にする機会が乏しく、理解できる言語ではなくなっています。郷土の言葉は子どもたちはどのように受け取り、自分を豊かにしていくのでしょうか。

 授業では、あいさつをし、わらべ歌を歌い、ゲームをしながら楽しく進めます。黄金言葉(ことわざ)から先人の生きる知恵を受取ります。昔話は言葉の響きを感じながら想像力を膨らませて聞きます。新しく学んだ言葉はかるたにします。

 子どもたちは新しいことを学ぶ意欲にあふれています。1、2年生はわらべ歌を歌いながらぴょんぴょんと飛び跳ねます。3、4年生はかるたの読み札の表現を覚えてお気に入りを取ろうと前のめりになります。5、6年生は琉歌のリズムを発見。「きゆぬ ふくらしゃや なをぅにじゃな たてぃる」に続けて喜びを歌にしました。自分たちが育っているこの地の季節、その時期の行事を取り入れて授業を組むことで、言葉に親しみをもって学んでいきます。

 学園が開校して1年。1、2年生は週1回、3年生以上は週2回の授業です。最初は模倣から始まりましたが、学んだあいさつをお互いに交わしたり、家庭で作業をしながらわらべ歌を口ずさんだり、自然に吸収している様子です。

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